三浪の忘れ物サミット

世の中の忘れそうな、わざわざ考えるほどじゃないことだけ真剣に考える

僕の周りの多浪を愛でる回

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大学4年6月。
ふと残り少ない学生生活を前に、これまでの華々しいキャンパスライフに思いを馳せると、

おじさんしかいない。

多浪を愛でる

「多浪は多浪を引きつける」という老齢引力が存在することは、経験則として間違いない。少なくとも僕の交友関係は2浪、留年、休学まみれだ。

別にそれだけならブログに書くほどでもないのだが、

「2浪以上は新卒扱いじゃない」「2浪早稲田とか◇んだ方がマシ」「3浪が許されるのは東大、国公立医学部だけだろwww」「3浪でどうしてニコニコしてるんですか?」

などと多浪という生き物に対する世の中の誤解には目も当てられないので、この際僕の周りの2浪を骨の髄までポジキャンしまくってネット世界を混沌にしてやろうと思う。

というか、そうでなくとも僕の周りの2浪早稲田生が本当にすごいのだ。すごいとは思ってたけど、改めてすごいことが悔しいほどよくわかった。以下、匿名で紹介していく。

CASE1: ロジカル勝負師

彼は負けず嫌いだ。あとバカが嫌い。でも口だけじゃなく、負けないための論理的思考、推論に基づいた努力・インプットを誰よりもする。

70%以上の大学生が入学と同時に堕落して学ぶことへ帰って来れなくなる中で、彼は尋常じゃない計画力と実行力で本気で物事に勝ちに行ってる。

自分のために本気になる、ということが昔から、浪人中とかも本当に苦手でコンプレックスのあった僕からすると、彼の自分のために全力を出せるエンジンは憧れるものがある。

それは勉強だけでなく運動も。ビジネスも。特にお金を稼ぐセンスに関しては僕の知る人間で抜群。

事業自分で作って軌道に乗せてるし、株も全力でインプットして実践で結果残してる。就活においても難解なケース面接やフェルミ推定など、コンサル系の対策からSPI対策までちゃんと事前に徹底的にやりこみ、無双してる。

外銀、外コンBIG4何個も取ったり、その他外資系諸々。外資なんか無理無理!と戦う前に勝負から逃げてバナナァとか言ってる僕のかたわら、ポケモン集めみたいに内定とりまくってる。

特にどうなりたいとか、どんなビジネスがしたいとかはあまりないらしく、すごいとこの内定がほしいらしい。そんなフワっとした理由ですさまじい結果残せるんだから本当にすごい。

将来は自分の近くの人、家族を幸せにできればいいと。以前お会いしたテレビ局の方も就活時同じことを話していたらしいし、そういう人がトップ層には案外いるのかもしれない。

本当に大学受験の延長戦みたいに就活も戦っている。地頭を仕事にもしたい人にとって、彼の戦い方は1つのロールモデルかもしれない。

素朴な疑問だが、あの頭脳でなんで2浪したんだろう。

CASE2: イケメン万能スペシャリスト

だが2浪だ。本人は2浪とは認めていない。正確には留学と1年浪人だったらしい。うん2浪だな。

普通何かを突き詰めたがるスペシャリストタイプは1つが突き抜けてるんだが、彼は違う。全部突き抜けて才能を発揮する。主にクリエイティブな方向。

イラレフォトショ動画プログラミングなんでもできる。パソコン1台あれば基本何でも作れる。

プログラミングに関しては以前僕も長期インターンで必要になったのでHTML・CSS・PHPらへんを学んでいた頃、何の言語使えるのかLINEで聞いたらおびただしい言語数の返信で画面が埋まって反射的にスマホをゴミ箱にぶん投げたことがあった。

そのうえクリエイティブ系の人って感覚系の人が多いと思うんだが、彼はそうでもない。キレる論理的思考、冷静な頭も腹立つくらいもっており、以前は政治系の学生団体に所属して僕なら蕁麻疹が出そうな量のタスクをこなしつつ、動的なサイト制作や政府系の仕事も受託してフォーラムの案内のクリエイティブ製作などやっており、すさまじい額を稼いでいた。

この前会ったら、既に爆速で3年の秋にはIT系のコンサルに内定し、今はお家にこもって時給1500円でサイト作りをしたり動画を作ってるらしい。可愛い。

正直、僕が最も理想にしている多浪である。自分でスキルを磨き、新しい価値を社会に創り、報酬としてお金を頂く、そんなことを学生のうちから既に楽しんでできてしまっている。

しかしただ1つ残念なことに彼はイケメンなので僕は許さないのでした。

めでたしめでたし。

CASE3: 熱血コミュ力バカ

2浪ならもっと大人しくしろよ。それが僕の所感であった。

彼との出会いはお互い本当によく覚えていないので完全に老齢引力の賜物である。

気づいたら海外いるし、気づいたら赤フンドシで100キロ歩いてるし、いつだって気づいたら変なことやらかしている。

人のことなんかお構いなしで、人を幸せにしていく。

うざったいくらい人を巻き込んで、巻き込まれてよかったと思わせてくる。

腹立つわぁほんとに。

いつもパッションで生きているように見せてくるから踏み込んだ話をする機会がないのだが、以前旅行で少し疲れた顔をしていた際に隙を見てちらっと真面目な話をしてみたところ、

「自分が何をしているとアツくなれるかは誰よりも分かってる自信があるし、そういう努力をしてきたつもり」

と言っていた。気がする。実際、僕の知る人間で、自分自身を突き動かすのが誰よりも上手い人だ。

就活も彼は無双している。むしろ彼を落とす企業は誰を採るんだとすら思う。言っていいか分からないから割愛するが、本当にどこでも受かってる。トイザらスの棚の商品右から左まで全部買う気分。

そのうえで、厄介なことに場合によっては、彼と僕は同じ会社で働くことになるかもしれない。恐ろしいポーカーゲーム。

最近もまだ就職先に迷ってる池田に死ぬほど“営業”をかけてくる。

「池田、オレの後輩になるよな。」とか言ってきて圧がすごい。

というかなんで後輩なんだ。

本当に厄介である。同じ会社で働く姿を少し夢見てしまうじゃないか。

最後に

この3人の他にも、一緒に教育系スタートアップでバイトしてるメンバーには多浪がもっといる。本当に多浪に恵まれてるんだなと改めて実感する。多浪に恵まれるってなんだ。

極めつけは、「サマーインターンだけは行っとけ」と遺言のようにアドバイスをくれた(実際それで僕の就活は結構決まった気がする)19卒の先輩も三浪だ。

それと僕が就職先候補として悩んでる大手に19卒で入り、現在も色々情報くれてる先輩も三浪だ。

僕がもう1つ就職先候補として悩んでるベンチャーの、僕を見出してスカウトしてくれた社員さんも三浪だ。

ここまで振り返って総括すると、

僕の人生は、数奇なほどに多浪でできている。

世の中には、可視化されていないだけで充電期間があった人はたくさんいる。だからこのブログを見ている人も安心して浪人、留年、休学、転職、一休み、なんだってしていいと思う。

きっと、近くの年寄りが貴方に気づいて手を差し伸べてくれるでしょう。

少なくとも、僕のこれまでの人生はそうやって支えられてきた。本当にありがたや。